ウェブはバカと暇人のもの by 中川淳一郎
[UP:2009.07.28]
過激なタイトルで目をひく、この本の著者はニュースサイトの編集者。副題には「現場からのネット敗北宣言」とある。ネットを常用していない人からのこのような発言はよくあるが、著者は自他ともに認めるネットユーザーでもある。私としては「この立場の人からいよいよ出てきたか」という感じで手に取った。
2006年に『ウェブ進化論』を書いた梅田望夫氏が今年の6月「日本のウェブは残念」発言をし、梅田氏自身がItMediaのインタビューで本書に触れていることもあり、その点でも興味をそそられるところである。
・光文社新書
・2009年4月初版
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■目次抜粋
・ネットのヘビーユーザーはやっぱり「暇人」
・現場で学んだ「ネットユーザーとのつきあい方」
・ネットで流行るのは結局「テレビネタ」
・企業はネットに期待しすぎるな
・ネットはあなたの人生をなにも変えない
前半はニュースサイト編集者としての著者が今までつきあいを余儀なくされた様々なコメントに対する「繰り言」がうらみ節のように続く。
著者の気持ちはよくわかる。そして、数々あげられる実例も・・・。
ニュースサイト編集者には絶対なりたくない!!と思わせるほどの説得力だ。
自ら、「IT小作農」という著者には同情する。
おバカなコメントとして達観(諦観?)するまでの有様をストレートに書いたという「思い切り」に対し、エライ!と思う。
今まで、この業界の人だったら、皆、同じように思いながらも、建前としてはネットのいい面を強いて支持しようとしていたんじゃないか、と思うからだ。
コメントにへこまされ、仲間内では怒り心頭に発しても、公共の場では「これがWeb 2.0ですよ、ネットは双方向性がなくては」と言ったり・・・
繰り言だけで終わるのだったらたまらないが、後半、繰り言はマーケティング論になる。
著者は博報堂の社員だっただけに、テレビとネットのかかわりに対しても
「大人気を呼べるのはテレビだけ」「最強メディアはいまだにテレビだ」
とばっさり。現実の数字を見ていると、そーなんだよね。
でも
PV(ページビュー)で一喜一憂しているニュースサイト編集者は、視聴率を気にするプロデューサーとまったく同じだな
と思う。考え方、スタンス、マーケティングの考え方、まったく同じだ。
それだったら、テレビにかなうわけがない。
これは著者が博報堂出身だからか、それとも、ニュースサイトという特色からか・・・・
第4章はネットマーケティングに切り込んでいく。この章も現実に立脚しているだけに生の声が感じられ、興味をそそる。
本書巻頭の「はじめに」で
「運営担当者」である私は、もっとドロドロとして、さらにはそこに翻弄される人について書いてみることにする
と書いてある通りの成果になっている。
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明治大学卒業後、27歳でヒロテックを起業。パソコン畑一筋。
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