クラウド・コンピューティング by 西田宗千佳
[UP:2009.05.25]
最近、よく聞かれるようになった「クラウド・コンピューティング」という言葉。
簡単に言っちゃえば、データもアプリケーションもすべて「ネットの向こう側(雲にたとえられる)」に置いちゃいましょう、というコンピュータの使い方のこと。
これは何も新しいことでもなく、みなさんも知らず知らずのうちに使っていると思うけど、ここでもういっかいおさらいしておこうという意味で読んでみました。
・朝日新聞出版
・初版:2009年1月
・新書版(217ページ)
・定価:740円+税
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■目次抜粋
・ソフトがネットへ溶けていく
・「iPhone」の革命
・すべてがネット(雲)の向こうに
・クラウド・コンピューティングという「現象」
・クラウドの課題と未来
クラウド・コンピューティング(以下、クラウドと略す)を使う側からみたとき、一番、実感しやすいのはGMailをはじめとするウェブメールかな。
使ったことある人はわかると思うが、メールのデータはすべてグーグルのサーバーの中。つまり、ネットの向こう、クラウドの中にある。こうすると便利な点は
・ネットに繋がっていればどのパソコンでも携帯からでもアクセス可能
国内外出時はもちろん、海外などに行ったときもめっちゃ便利ですよねー。
・ソフトの中身は勝手にバージョンアップしてくれる
ソフトをクラウドするときの一番便利な点はこれですねー。インストールや設定ってけっこう面倒だもん。
・パソコンがぶっ壊れても大丈夫!
ハードディスクにデータが入っていないから、パソコン変えてもネットに接続するだけで再開~!
グーグルマップにも「マイマップ」という機能があり、自分で好きなマップが作れるけど、それを使えば
・データを共有できる
スタッフ間で共有したり、一般に広く公開してコミュニティにしたりと自由自在。
という使い方も広がる。これもクラウドの大きなメリット。
それでもってネットアプリケーションは無料だったりするんだから、クラウドはやめられない・・・・となる。自分のハードディスクの容量も少なくてもいいしね~。
気が付いてみれば
・GMail
・グーグルカレンダー
・グーグルマップ
・アナリティクス(アクセス解析)
などなど・・・・データはいつしかローカルの(自分の)パソコンにはなく、グーグルさんの中。
だまっていてもグーグルさんは他の誰もができないユニークな調査分析ができるようになるというわけだ。
でも、でも!!
クラウドを使うときは危険性も充分認識してからにしてくださいね!
それが賢いユーザーっていうもの。
これからは特に「不便さ」がとっても大事になることもあると思うから。
一番の危険性は、情報漏えいと預け先への信頼性でしょうか。
特に無料の場合は、その企業のビジネスモデルをよく理解していないとダメだし。
サービスが終わってしまうとどうなる?とか。
データを預けるということは自分は丸裸にされても文句は言えねぇってことだし。
あと、ネットに繋げなくなった場合はどうするとか。
自分で「このラインまではクラウドするけど、ここからは(不便だけど)使わない」という線引きをしていかないとダメかなと思います。
本書はそこのところへの言及があまりなく、ちょっと不満でもありましたが。
でも、この本で元マイクロソフトの古川氏が
重要なデータは銀行のようなところが預るべきかもしれない
データを預るということはまた別の産業を生む
という表現をしておられたのが印象的でした。
今は使いやすいソフト(ツール)のところにデータも一緒に入るけど(Gmailがよければメールデータはグーグルの中という風に)、今後はデータとソフトの分割ということもありえる。
それも含め、クラウドはまだまだ発展途上ではある。
ただ、クラウドへのシフトはなくなることはないと思う。便利さを知ったら不便さには戻れない。
最後に
本書にはクラウドのサービス例が豊富に紹介されているが、その中で「おおー、これは!」と思ったものを1つ。
無線LAN機能が搭載されているSDカード「Eye-Fiカード」
これをデジカメに入れておくと、撮影した写真を自動的に指定した写真サービスにアップロードすることができる。もちろん、自分のパソコンに送ることもできる
というもの。これは便利だ。
写真や音楽ってものはファイルサイズも大きいし、クラウドで管理するのに向いているものだ。
写真サービスには、ミクシイやMT、はてなやグーグルのアルバムサイトなども含まれている。
カードの容量も気にしなくていいし、後でプリント指定するのも、仲間と共有するのも楽だしね~。
アップの処理時間や無線LANが使える場所が気になるけど・・・・これはいずれ解決する問題だろう。使いやすくなるのがいつ頃なのか、要観察である。
デジタルフォトフレームも無線LANに対応していくようになると、写真の楽しみも増えていく。
セキュリティ問題などが早く解決できて、安心・便利なクラウドを満喫できる日が早く来るといいな。
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明治大学卒業後、27歳でヒロテックを起業。パソコン畑一筋。
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