ヤバい経済学 by レヴィット&タブナー
[UP:2007.12.12]
世の中の変化とともに、経済学もいまや大きく変わろうとしている。
近世を支えてきた「大量消費を前提とした大量生産」の時代は終わりを告げ、アダム・スミスに代わる経済学者が必要だ。もちろん、それは、いままでとはまったく違う発想の人であらねばならない。
この本の著者でもある、スティーブン・D・レヴィット教授こそがその人かもしれない。
従来にない、面白い視点で経済、社会を斬る本だ。
・東洋経済新報社
・2007年5月初版
・定価:2000円+税(406ページ)
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■目次抜粋
・あらゆるものの裏側
・学校の先生と相撲の力士、どこがおんなじ?
・KKRと不動産屋さん、どこがおんなじ?
・ヤクの売人はどうしてママと住んでいるの?
・犯罪者はみんなどこへ消えた?
・完璧な子育てとは?
・完璧な子育て、その2
・ハーバードへ続く道二つ
・『ヤバい経済学』増補改訂版での追加
目次抜粋でもわかるとおり、身近な現象を捉えて経済とか社会の見方を教えてくれる本である。
共著者でもあり、ジャーナリストでもあるタブナー氏は、レヴィット教授について
「機械が動かなくなって人々がパニックになっているときに、電源が入っていないことに気付く人」
と評している。こーゆー人が未来を切り開くんだわ、きっと。
従来の発想と全然違うものを次々に発表し、反論をあびながらも、有名大学から教授として引っ張りダコだとか。こういうとこ、アメリカやなあ、と感心する。
日本だったら、学生時代につぶされてしまうようなタイプだ。日本の将来は、このような人を伸ばしていけるかどうかがカギになるだろう。
■この本の「へぇーーー」
・人間はインセンティブ(誘因)で動く
インセンティブは現代の日常の礎である。インセンティブを理解することがどんな問題でもほとんど解決できる鍵になる。
・人は自分の欲しいものをどうやって手に入れるか、とくに同じものを他の人も欲しいと思っているときにどうするか、それを考えるのが経済学だ
・インセンティブの味付けは3つある。経済的、社会的、道徳的の3つだ。
・よくある疑問をひっくり返してみる。
(犯罪防止を考えるときに)なんで犯罪がもっと起きないんだろう?
(投票率を上げたいときに)なんで投票に行く人がいるんだろう?
・インターネット上では、情報が通貨だ。
・自分でコントロールできないリスク要因に比べると、コントロールできるリスク要因は怖がられない
・リスク=危険+恐れ
疑問をひっくり返してみる、というのは応用範囲の広い考え方だ。
ある商品を売りたいとき
「なぜこの商品を買ってくれる人がいるんだろう?」
と考えると発想も浮かんでくる。
買ったことのない(捉えどころのない)人を相手にするより、買った人という分析すべきデータのあるものから考えたほうが解決策が得られやすいわけだ。
母親でもある私は「子育て編」もとても面白かった。アメリカも日本も親の気持ちは変わらないんだなあ。
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明治大学卒業後、27歳でヒロテックを起業。パソコン畑一筋。
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