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サイバージャーナリズム論 「それから」のメディア

[UP:2007.08.22]  

今、ジャーナリズムが大きな分岐点に差し掛かっている - これはみんなが等しく感じていることではないだろうか。従来の「紙か電子か」という入れ物の問題でなく、「ジャーナリズムとは何か」という根本定義の部分で今、さまざまなことが問われている。
この本は、5人の有識者がそれぞれの立場から見た、ジャーナリズム多角論である。
サイバージャーナリズム論
・ソフトバンク新書
・2007年7月
・定価700円+税

■目次抜粋
・新聞ビジネス崩壊の予兆(歌川令三)
・「プロの記事」はブログより価値があるか(湯川鶴章)
・テレビ局をめぐる大いなる幻想(佐々木俊尚)
・グーグルにあらずんば情報にあらず(森健)
・ウェブがもたらす「偏向」と「格差」(森健)
・メディアとはコミュニティーである(湯川鶴章)
・誰もがジャーナリストになれる?(スポンタ中村、森健)
・「ネット」はいいこと尽くめではない(歌川令三)
・「知」の共同体とジャーナリズムの「それから」(歌川令三)


一般大衆である私は、「マスコミ」や「ジャーナリズム」は自分とは別世界と思ってきたが、ブログ全盛期の折、ネット社会でソーシャルメディアが台頭してくると、他人事では済まされなくなってくる。
どこでどのような情報を得るかということはもちろん、誰にどのような情報をどう発信するか、は大きな問題だからだ。メディアとは文化そのものだから。

■この本の「ほぉーー」
・問題は「コンテナー(入れ物)」ではなく「コンテンツ(中身)」だ(歌川氏)
・技術が変わるとメディアが変わる、メディアが変わると文化が変わる(歌川氏)

・ジャーナリズムの定義は、「誰が」が問題ではなく、「何のために」が問題(湯川氏)

・集合知をテレビ局は許さない(佐々木氏)

・集団が正しい解を出すときの4つの条件
 意見の多様性、独立性、分散性、集約性
 これらが保たれないと、ネットワークは「集団分極化」を起こし、偏向する可能性がある(森氏)

・ソーシャルメディアとは「ユーザーが作るコンテンツによって成立するメディア」のこと(湯川氏)
・少数の特定メディアが情報のランク付けを行うことは避けたい(湯川氏)

・まだジャーナリズムの進化は始まったばかりで、新しいジャーナリスト像は地平線のかなたに隠れているのだ(中村氏)
・ブロガーとジャーナリストの違いは、報じることの「コスト」と「責任」(森氏)

・情報化社会では知識や情報は商品ではなく、コミュニティーの共有物であり、社会で分け合う(公文氏)
・ジャーナリストは近代産業社会の産物。彼らの記事や論説は商品でありお金と交換される。しかし、来るべき情報化社会においてはお金でなく「名声」と交換される(公文氏)
 
有識者の方々がいろいろ定義の議論をしている間に、ごく自然に一般大衆が受け入れる「新しいジャーナリストってこんなんだよ」という像が出てくるような気がする。それが文化じゃないかな。
それがどんな形なのか、今はまだ見えてこないが・・・
 

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prof.gif明治大学卒業後、27歳でヒロテックを起業。パソコン畑一筋。
自称活字中毒。映画と旅行、美味しい食べ物も大好き。
石川県輪島市生。現在、金沢市在住。両親、ダンナ、息子と5人家族
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